(2020年新設)神経科学、遺伝学分野:杉江研究室
新潟県 新潟大学 脳研究所(募集区分:修士、博士)
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脳が長く健全に機能するために働いている分子メカニズムを研究しています。
研究の将来性
脳の健康寿命を伸ばす研究や、神経変性疾患の病態機序研究につながります。
研究のここが面白い!
シンプルなモデル生物「ショウジョウバエ」を疾患研究に利用しています。
杉江研のアピールポイント!
初心者でも歓迎します
丁寧に指導します
学生の成長を重視しています
優しく指導します
相談しながら研究を進めます
新しい研究室です
神経細胞は長生きです。この点において,分裂によって古い細胞が順次脱落していく体細胞と異なります。
すなわち,神経細胞は細胞内外からのストレスに対して高い耐性をもち,容易に細胞死を起こしません(=頑健性を有する)。
ところが,神経細胞の頑健性も生涯に渡って維持される訳ではなく,アルツハイマー病やパーキンソン病といった神経変性疾患や加齢によって失われてしまいます。
何が起こると頑健性は破綻するのでしょうか?そもそも,頑健性の正体とはいったい何なのでしょうか?
私たちは,頑健性が破綻する前に起こる“何か”を突き止め,神経細胞の頑健性の“正体”を明らかにしたいと思っています。
この問題に取り組むために、シンプルなモデル生物、ショウジョウバエを利用しています。
この目的を達成すれば,今までの常識を覆して可逆的な状況で神経変性に介入することがでるかもしれません。
つまり,加齢や神経変性疾患による神経変性を予防することが可能になります。
そのほか、ショウジョウバエを医療研究に利用する試みをしています。
未診断疾患・希少疾患をはじめとした様々な神経疾患の原因遺伝子の候補に対して、本当に病気に関係しているのかどうかを検証し、診断の確定に寄与したいと思っております。
杉江研究室の主な研究成果
後シナプスニューロンの神経活動に依存的なフィードバックシグナルを介したショウジョウバエの視細胞における活性帯の構成タンパク質の再編成
論文タイトル Molecular remodeling of the presynaptic active zone of Drosophila photoreceptors via activity-dependent feedback.
著者名 Sugie A (ポスドク) et al.,
雑誌名 Neuron (2015.03)
著者名 Sugie A (ポスドク) et al.,
雑誌名 Neuron (2015.03)
ネフリン/NEPH 1相同体を介したシナプス前およびシナプス後ニューロンの認識は、ショウジョウバエの網膜視マップの形成の基礎である
論文タイトル Recognition of pre- and postsynaptic neurons via nephrin/NEPH1 homologs is a basis for the formation of the Drosophila retinotopic map.
著者名 Sugie A (博士課程後期) et al.,
雑誌名 Development (2010.09)
著者名 Sugie A (博士課程後期) et al.,
雑誌名 Development (2010.09)
長時間光曝露後のショウジョウバエ光受容体のシナプス変化の解析
論文タイトル Analyzing synaptic modulation of Drosophila photoreceptors after exposure to prolonged light.
著者名 Sugie A (助教) et al.,
雑誌名 J. Vis. Exp. (2017.02)
著者名 Sugie A (助教) et al.,
雑誌名 J. Vis. Exp. (2017.02)
2022年に発表された論文
2021年以前に発表された論文
ショウジョウバエを用いた神経変性疾患の研究と、その解析のための実験技術
論文タイトル Studies of neurodegenerative diseases using Drosophila and the development of novel approaches for their analysis.
著者名 Nitta Y (特任助教) et al.,
雑誌名 Fly (2022)
著者名 Nitta Y (特任助教) et al.,
雑誌名 Fly (2022)
軸索変性を定量的に評価できる実験モデルの開発
論文タイトル A quantitative model of sporadic axonal degeneration in the Drosophila visual system.
著者名 Richard M (共同研究) et al.,
雑誌名 J Neurosci (2022)
著者名 Richard M (共同研究) et al.,
雑誌名 J Neurosci (2022)
新規クルクミン誘導体はAβ線維誘発毒性を抑制する
論文タイトル Detoxification of amyloid β fibrils by curcumin derivatives and their verification in a Drosophila Alzheimer’s model.
著者名 Utomo Y (共同研究) et al.,
雑誌名 Chemical Communications (2022)
著者名 Utomo Y (共同研究) et al.,
雑誌名 Chemical Communications (2022)
カンデサルタンは皮質下梗塞および白質脳症モデルを伴う常染色体劣性脳動脈障害における動脈障害進行を予防する
論文タイトル Candesartan prevents arteriopathy progression in cerebral autosomal recessive arteriopathy with subcortical infarcts and leukoencephalopathy model.
著者名 Kato T (共同研究) et al.,
雑誌名 Journal of Clinical Investigation (2021)
著者名 Kato T (共同研究) et al.,
雑誌名 Journal of Clinical Investigation (2021)
新規ARF 3変異体は脳異常を伴う神経発達障害を引き起こす
論文タイトル De novo ARF3 variants cause neurodevelopmental disorder with brain abnormality.
著者名 Sakamoto M (共同研究) et al.,
雑誌名 Human Molecular Genetics (2021)
著者名 Sakamoto M (共同研究) et al.,
雑誌名 Human Molecular Genetics (2021)
グリア細胞のインスリンは,光受容体軸索誘導時に協調的または拮抗的なGogo/Fmi相互作用を調節する
論文タイトル Glial insulin regulates cooperative or antagonistic Golden goal/Flamingo interactions during photoreceptor axon guidance.
著者名 Takechi H (共同研究) et al.,
雑誌名 elife (2021)
著者名 Takechi H (共同研究) et al.,
雑誌名 elife (2021)
ショウジョウバエのサーカディアンニューロンにおけるDaphnia magnaクリプトクロムの4タイプの進化的および機能的分化の解析
論文タイトル Analysing the evolutional and functional differentiation of four types of Daphnia magna cryptochrome in Drosophila circadian clock.
著者名 Nitta Y (ポスドク) et al.,
雑誌名 Scientific Reports (2019)
著者名 Nitta Y (ポスドク) et al.,
雑誌名 Scientific Reports (2019)
ショウジョウバエの神経系における構造的可塑性
論文タイトル Structural aspects of plasticity in the nervous system of Drosophila.
著者名 Sugie A (助教) et al.,
雑誌名 Neural Development (2018)
著者名 Sugie A (助教) et al.,
雑誌名 Neural Development (2018)
長時間光曝露後のショウジョウバエ光受容体のシナプス変化の解析
論文タイトル Analyzing synaptic modulation of Drosophila photoreceptors after exposure to prolonged light.
著者名 #Sugie A (助教) et al.,
雑誌名 J. Vis. Exp (2017)
著者名 #Sugie A (助教) et al.,
雑誌名 J. Vis. Exp (2017)
DISCO interacting protein 2はショウジョウバエのキノコ体においてc‐Jun N末端キナーゼの調節下で軸索投射の方向を決定する
論文タイトル DISCO Interacting Protein 2 determines direction of axon projection under the regulation of c-Jun N-terminal kinase in the Drosophila mushroom body.
著者名 #Nitta Y (ポスドク) et al.,
雑誌名 Biochemical and Biophysical Research Communications (2017)
著者名 #Nitta Y (ポスドク) et al.,
雑誌名 Biochemical and Biophysical Research Communications (2017)
ショウジョウバエキノコ体の軸索分岐に対する、ゲノムワイド発現プロファイリングによるglaikitの同定
論文タイトル Identification of glaikit in a genome-wide expression profiling for axonal bifurcation of the mushroom body in Drosophila.
著者名 Nitta Y (ポスドク) et al.,
雑誌名 Biochemical and Biophysical Research Communications (2017)
著者名 Nitta Y (ポスドク) et al.,
雑誌名 Biochemical and Biophysical Research Communications (2017)
DISCO interacting protein 2は、ショウジョウバエのキノコ体ニューロンの軸索分岐と誘導を調節する
論文タイトル DISCO Interacting Protein 2 regulates axonal bifurcation and guidance of Drosophila mushroom body neurons.
著者名 Nitta Y (共同研究) et al.,
雑誌名 Developmental Biology (2017)
著者名 Nitta Y (共同研究) et al.,
雑誌名 Developmental Biology (2017)
後シナプスニューロンの神経活動に依存的なフィードバックシグナルを介したショウジョウバエの視細胞における活性帯の構成タンパク質の再編成
論文タイトル Molecular remodeling of the presynaptic active zone of Drosophila photoreceptors via activity-dependent feedback.
著者名 Sugie A (ポスドク) et al.,
雑誌名 Neuron (2015)
著者名 Sugie A (ポスドク) et al.,
雑誌名 Neuron (2015)
ショウジョウバエ視覚系における中枢シナプス形成における細胞表面分子の役割の評価
論文タイトル Assessing the role of cell-surface molecules in central synaptogenesis in the Drosophila visual system.
著者名 #Berger-Müller S (ポスドク) et al.,
雑誌名 PLOS ONE (2013)
著者名 #Berger-Müller S (ポスドク) et al.,
雑誌名 PLOS ONE (2013)
ネフリン/NEPH 1相同体を介したシナプス前およびシナプス後ニューロンの認識は、ショウジョウバエの網膜視マップの形成の基礎である
論文タイトル Recognition of pre- and postsynaptic neurons via nephrin/NEPH1 homologs is a basis for the formation of the Drosophila retinotopic map.
著者名 Sugie A (大学院生) et al.,
雑誌名 Development (2010)
著者名 Sugie A (大学院生) et al.,
雑誌名 Development (2010)
EGFRおよびNotchシグナル伝達経路の協調した連続的な作用は、ショウジョウバエの視葉における前神経波の進行を調節する
論文タイトル Coordinated sequential action of EGFR and Notch signaling pathways regulates proneural wave progression in the Drosophila optic lobe.
著者名 Yasugi T (共同研究) et al.,
雑誌名 Development (2010)
著者名 Yasugi T (共同研究) et al.,
雑誌名 Development (2010)
Sunspot;ショウジョウバエにおけるWinglessシグナル伝達と核内倍化
論文タイトル Sunspot, a link between Wingless signaling and endoreplication in Drosophila.
著者名 Taniue K (共同研究) et al.,
雑誌名 Development (2010)
著者名 Taniue K (共同研究) et al.,
雑誌名 Development (2010)
ミトコンドリア代替経路は普通コムギにおける耐凍性の発達と関連する
論文タイトル Mitochondrial alternative pathway is associated with development of freezing tolerance in common wheat.
著者名 Mizuno N (共同研究) et al.,
雑誌名 Journal of Plant Physiology, (2008)
著者名 Mizuno N (共同研究) et al.,
雑誌名 Journal of Plant Physiology, (2008)
普通コムギのネクローシス系統における呼吸能と代替オキシダーゼ遺伝子の転写物蓄積レベルの変化
論文タイトル Alteration of respiration capacity and transcript accumulation level of alternative oxidase genes in necrosis lines of common wheat.
著者名 Sugie A (大学院生) et al.,
雑誌名 Genes and Genetic Systems, Genetics Society Of Japan (2007)
著者名 Sugie A (大学院生) et al.,
雑誌名 Genes and Genetic Systems, Genetics Society Of Japan (2007)
コムギのオルタナティブオキシダーゼ遺伝子Waox1aの過剰発現は,遺伝子組換えArabidopsisにおける低温下での呼吸能力と活性酸素種への応答を変化させる
論文タイトル Overexpression of wheat alternative oxidase gene Waox1a alters respiration capacity and response to reactive oxygen species under low temperature in transgenic Arabidopsis.
著者名 Sugie A (大学院生) et al.,
雑誌名 Genes and Genetic Systems, Genetics Society Of Japan (2006)
著者名 Sugie A (大学院生) et al.,
雑誌名 Genes and Genetic Systems, Genetics Society Of Japan (2006)
健康な神経細胞を保つメカニズムを私たちと一緒に解明しませんか?
これまでの経験は問いません。 興味のある方は、気軽にご連絡ください。見学なども歓迎しています。
私たちの研究室では、以下のような研究プロジェクトが進行しています。
- 神経細胞が変性する臨界点の探求
- タウオパチー希少遺伝子変異の病的意義検証
- シヌクレイノパチーにおける病態伝播機序の解明
- 遺伝性脳小血管病RVCLの脳病態解析
- 希少疾患・未診断疾患の診断確定のためのスクリーニングプラットフォーム樹立
新設ラボのため、卒業生がいません。
〒951-8585 新潟県新潟市中央区旭町通1番町757 統合脳機能センター401号室
令和4年度 4月期入学者についての入試情報 (令和3年 6月17日更新)
<<注意>>
新型コロナウイルスの影響により、試験の情報が急に変更になる可能性があります。
【修士課程】
医歯学総合研究科 医科学専攻
<試験日程>
第1次募集:2021年 8月 18日
第2次募集:2021年 12月 8日
第3次募集:2022年 2月 2日
募集定員に達した場合、第2次募集、第3次募集を実施しないこともあります.
<入試科目>
・外国語 (英語)
・面接
※英語試験は辞書の持ち込み可.
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【博士課程】
医歯学総合研究科 医学系専攻
<試験日程>
第1次募集:2021年 8月 18日
第2次募集:2021年 12月 8日
第3次募集:2022年 2月 2日
<入試科目>
・外国語 (英語)
・専門科目
・書類審査
※英語試験は辞書の持ち込み可.
※専門科目は筆記, 口述, 筆記及び口述のいずれかになります.
研究室概要
<メンバー構成>
杉江 淳 准教授
新田 陽平 助教
実験補佐員 2名
事務員 1名 (実験補佐員と同じ)
博士学生 1名
<研究室URL>
https://www.bri.niigata-u.ac.jp/~neuroscience_disease_sugie/lab/
<大学院情報>
新潟大学 医歯学総合研究科
新潟大学 脳研究所